ツボの数は少ないほうがいい?
ツボの数、ツボの正確性
院長の谷口です。
鍼灸師の谷地先生の書かれたブログ記事を読みました。
この記事を読みながら改めて、鍼をするツボを正確にとらえることが大切だとしみじみと確認したわけです。
記事では整動鍼の創始者である栗原先生と、札幌で鍼灸院を構える谷地先生のはり治療対決の様子がユーモアあふれる文章で書かれています。
さらに鍼灸師にとって重要な2つのポイントが記されています。それは、
1. 鍼の本数(ツボの数)
2. ツボ選びの正確性
整動鍼では鍼の本数が少ないほど効果が出やすく、効果の持続時間が長いとされています。
今回は鍼の本数(ツボの数)について当院の方針と共に書きます!
鍼の本数、ツボの数は多いほど効果あり?
1回の施術で行う鍼の本数(ツボの数)は鍼灸院によって様々です。30本以上使用する鍼灸院もあれば、5本以下の鍼灸院もあります。
それぞれの鍼灸院で行う鍼灸の理論によって使用する本数も違います。
当院では一回の施術で1~6本ほど使用します。
はり治療を受けたことのない人にとっては、その数字が多いのか、少ないのかもわからないですよね。
全国にある鍼灸院の平均よりも少ないと思われます。(正確な数字は計測できませんが)
「はり治療」をイメージするとき、症状のある部分に鍼をするのかな、離れたツボにするのかなと、どこに鍼を刺すのか気になると思います。
さらに、どのくらいの本数の鍼をするのか、その点も気になると思います。
「どこに」鍼をするのか、ツボってなんだろう、鍼灸にとって大切とされるツボに注目が集まりがちです。
しかし、「どこに」(部位)と同じくらい重要なことは「どのくらい」(刺激量)鍼の刺激を与えるべきか、です。
はり治療は足し算ではない
単純に、たくさん鍼をしてもらう方が効果がありそうと思われている方も多いのではないでしょうか?
マッサージやリラクゼーション系の施術と混同されやすい業種ということもあるかもしれません。
リラクゼーションであれば、「時間」に価値がありますので、長い時間=価値がある、となるわけです。
しかし、はり治療は「鍼の本数」や「時間」に価値があるわけではありません。さらに、鍼の本数が多いことと効果の高さが比例しているわけでもありません。
むしろ鍼の本数は少ないほうが身体の中で起こる変化はダイナミックになります。体の中に伝わる刺激はシンプルであればあるほど、その答えもシンプルにでます。
刺激が複雑(鍼の本数が多い)になると、答えも複雑になってしまいます。
良かれと思って、鍼を本数を増やすと、かえって体調を崩したり悪化することも考えられます。
複雑な症状や原因をできるだけシンプルにまとめて、シンプル(少ないツボで)に鍼をすることが症状解決の糸口になると考えています。
鍼灸院めぐる 院長
2010年「鍼灸整骨院めぐる」を開業。同年、活法に出会い衝撃を受ける。2016年に根本的な施術を目指し保険での柔道整復施術を停止する。「鍼灸院めぐる」に改名。スタッフと2名で鍼灸専門として日々奮闘中。気ままなブログ「はりパパ日記」もたまに更新中。