「こり」とは何か?
こりとは何か?
「こり」は結果です。
肩がこるのは、肩の筋肉が自ら「こり」を作ったわけではなく、こらざるを得ない状況だから、こってしまったのです。
ですから、原因がどこかにあります。
原因を探して施術をすることが鍼灸師の仕事となります。ただ、肩こりの原因は多数あり、またそれらも重複している場合もあり、簡単に解決できそうでできないケースが多いのです。
こりの原因
例えば、「肩こり」の原因として考えられるのは、腕や手の疲れ、腰の疲れ、足やおしりの不調、内臓の不調・・など、一見すると肩とは関係のなさそうなところが原因で肩に「こり」ができてしまいます。
ここでは一つのパターンを紹介します。
筋肉の張力
筋肉の働きは「収縮・弛緩」です。縮んだり、緩んだりすることで身体のバランスを保っています。
筋肉は硬く縮んだ状態が良いのでしょうか?それとも、ゆるゆるに緩んだ状態が良いのでしょうか?
答えは、適度に緊張を保った状態です。
そうすることで、私たちの体は動きやすさや軽さを感じます。では、適度に緊張を保った状態とは何でしょう?
それは、筋肉の引っぱり合う力が適度であることを差します。
引っぱり合うバランス
当院で実践している「整動鍼」は筋肉の張力に注目し、引っぱり合う力のバランスを整える鍼を行っています。
例えば、肩にコリや痛みを感じている時、コリや痛みを感じているところは
「引っ張られるから、引っ張られないように耐えている部分」と解釈できます。
この時、コリや痛みのある部分に刺激をすることは、一時的に過度な張力から解放されますが、またすぐに引っぱれないように耐える関係に戻ります。
筋肉の連動をヒントに、引っぱっている側を探し、そこへ刺激を加えることで引っぱりすぎていた力を適度な力に変化させることがコリの解決につながります。
引っぱり過ぎている側に対して、
「遠くの〇〇筋さんが引っ張られて疲れているから、引っぱらないでね。」
と鍼の刺激で伝えてあげるのです。