足の裏の痛み
症例02 足底筋膜炎
来院者
60代 男性
来院
2018年4月
症状
昨年7月に肺がんの手術を受け、ベッド上にて寝ていることが多かった。
今年に入り体力も回復してきたので、医師から「散歩」を勧められ1日3000~4000歩程度歩くようになった。
1月末より足の裏に痛みを感じるようになった。レントゲンを撮ったが骨には異常はなく「足底筋膜炎」と診断された。
症状は、両足(右>左)に痛みがあり朝より夕方の方が痛みは強い。
散歩中も歩き始めは大丈夫だが、だんだんと痛みが出てきて、休みながらでないと痛みで歩けなくなる。
娘さんの逆子が当院で直り、紹介にて来院される。鍼は初めてである。
経過
腰やおしりに硬さがあり、膝から下(特にふくらはぎ)が冷えている。話を聞くと、毎日靴下を3枚くらい重ね履きしており、レッグウォーマーも欠かせない。
腰の硬さを取るためにおしりのツボに鍼をする。すると、足が少し温まったように感じるとのこと。足の裏の痛みに対して、ふくらはぎのツボに鍼をして終了する。
2~4診目:足の裏はあまり変わらない。
最近おしり~太ももあたりに痺れがあり、寝ている時も痛く、しばらくさすっていると落ち着いてくるとのこと。腰・おしりの硬さをとり、足の痺れのために腰のツボに鍼をする。施術後は太もものつっぱった感じが減少する。
5~7診目:太ももの痺れ感はあるが、つっぱりや夜の痛みは減少してきている。
足の裏も常に痛い、ツンと激しかった痛みがやわらいできている。これまでと同様に施術を行う。
10診目:足の裏は散歩をしていても痛みを感じることは大幅に減少している。
前回と同様に施術を行い、痛みが減少し日常生活への支障がなくなったため、今回で終了する。
※結果には個人差があり、
使用したツボ
秩辺LR、承扶LR、空髎R、腰海R、大腰R、下承山LR、合陽LR
まとめ
昨年は入退院を繰り返し、ベッド上で過ごすことも多かったのが、急に散歩をするようになったことで、負担がかかり足の裏の痛みとして出てきたのではないかと思う。
施術を重ねるにつれて、足の冷えが軽減されると同時に足の裏の痛みも回復していった。おしりや下肢の痛み・しびれの施術を並行したことで、足裏の負担を減らすことができた。
※結果には個人差があり、
症例01 足底筋膜炎
来院者
40代 女性
来院
2018年6月
症状
数年前より足の裏に違和感を感じることはあった。1ヶ月前、何かを踏んだことをきっかけに足の裏に痛みが出始めた。両足に痛みがあり、徐々に強くなってきている。
右:足の裏全体が痛い。特に歩くとかかとの痛みが辛い。
左:指の付け根が痛かったり、かかとが痛かったり、時によって違う。
左右で比べると右の痛みが強い。
朝布団から出た一歩目が特に痛く、時間と共に少しは我慢できるようになる。夜は足に疲れを感じ、むくむようになった。
当院のホームページを見て足の裏にも鍼が効果的だと知り来院される。鍼施術の経験はない。
経過
足裏の筋肉と関連のある、おしりやふくらはぎの筋肉の硬さをチェックした。
まず、かかとの痛みを軽減させる目的でおしりにあるツボとふくらはぎのツボに鍼をする。
詳しく話を聞いていると、足の裏の痛みが出始めた頃、膝も痛かったとのこと。膝の負担も考慮し太もものツボに鍼をする。一度歩いてもらうと、来た時より歩いた時の痛みが軽減していたため終了した。
3回目:右の腫れている感じが低下しているとのこと。今日は右よりも左の痛みの方が気になる。また、足の裏の痛みが低下してきて、内くるぶし辺りに違和感を感じるようになっている。
前回同様に、おしりとふくらはぎのツボ、肩甲骨周辺のツボに鍼をすることで歩きやすさが出たため終了。
4回目:調子が良くなり、日常生活には支障がなくなった。左足は痛みを感じることはない。右のかかとに違和感と軽い痛みを感じることがある程度。
前回同様に施術を行い終了とした。
※結果には個人差があり、
使用したツボ
上髎LR、合陽LR、内眼裏R、T4(5)LR、下承山L、三陰交LR
まとめ
足の裏の痛みは、全身の体重がかかるところであり、身体の様々なところに原因があるため、痛みを取りづらいことも多い。
この症例の原因はおしりとふくらはぎ、肩甲骨の硬さにあった。
※結果には個人差があり、